■ 178 あいち(トリエンナーレ)2022常滑市 ■

有松の次は常滑会場へ…街中を巡る「やきもの散歩道」の風景には前から興味があったのでちょうどいい機会でした。
1978をピークに窯業の衰退と共に減り続けた人口は,2005セントレア開港後増加に転じ,もはや常滑は"空港と観光"の街なのかもしれない。
一歩路地に入ると車で侵入するのは無理な坂道が縦横に巡り,そこら中に陶器工場(跡)や焼物の店があります。
海辺の古い街はそうなんですが,路地は必ず曲がりくねって分岐するので方向感覚が狂い何度も迷った。
あいち2022の案内図ではさっぱりわからないし,陽差しの中で液晶画面は非力です。(コンパスとゼンリン地図を持って行くべきでした)
迷ったせいでゆとりなく回ってしまったので,もう一度電車で来て主要部のみ再訪,最初の望み通り長崎ちゃんぽん食べて帰りました。
常滑 221007
この地図は,国土地理院発行の電子地形図(タイル)を複製・追記したものである。
常滑一回目(上地図左)はINAXライブミュージアム(:左画)に駐車して歩き始めましたが,9月末とはいえ強烈な残暑でした。
イブキの巨樹があるNo1大善院(右端画)からNo2「とこなめ陶の森」へ寄り,街へ戻る途中No3で「キング砥石」の工場に遭遇。(右横)
刃物を扱う人なら一つや二つ必ず持ってる砥石の会社です。
ここにあるとは思わなかった・・・。
No4常々の作品を見てからNo5登窯&登窯広場へ寄道,ここは素通りするのはもったいないので後日再訪です。
No6瀧田家(旧廻船問屋)は市の文化財。
建物と作品の組み合わせは変化に富んで面白い…それにしても見事な大邸宅で,今回の芸術祭抜きでも見る価値は十分。
No7旧急須店・鮮魚店の「イチジク男」は…ちょっと微妙…奥にイチジク畑もあるのです…地元愛はわかる。
No8旧青木製陶所は,大きなレンガ窯中心の建屋と焼物作品群全体としてのインスタレーションが圧倒的です。
そして 外に出ると,眼下に見下ろす「煙突のある風景」に再度"焼物で栄えた街・常滑"を実感。(ただし過去形?)
No9陶磁器会館からは,まず噂の「とこにゃん」(左)を確認に行き,最後のNo10旧丸利陶管(右)へ向かいます。

ここは,整然と並ぶ土のクッキーをはじめとして,たいへん楽しめる作品群でした。
北海道西部の無銭旅行が作品として成立しているのもおもしろかった。(\100のパンフ買ってきた)
あとは駐車地へ戻ればよいのですが,常滑街道を南下して大回りすると,帰路にもレトロなNo11「本町大正館」や白龍神社,"陶器彫刻のある商店街"など見どころはたくさんあります。(からくり時計の動くのを見逃したのが残念)
No12常滑城址へ登ってセントレア空港をしばし眺めたのち,かなり彷徨いながらも途中No13の天澤院山門を見てINAXミュージアムに戻りました。

常滑二回目(上地図右)は街中心部のみとし,名鉄常滑駅(No1)から招き猫通りを歩いて陶磁器会館に行き"焼き物散歩道B"でスタート。からくり時計
No2旧丸利陶管→No3旧急須店・鮮魚店→No4旧青木製陶所と進み,やっぱり少々迷い,土管坂休憩所でひと休み。
No5瀧田家→No6登窯広場→No7神明社の陶製狛犬(右端)→No8からくり時計(右横)と歩き,焼き物散歩道を満喫してちゃんぽん屋で遅い昼食,あとは帰るのみです。
往路とは道を替えて集落の坂道を適当に歩き,とこにゃんの前の陸橋を渡って北回りで常滑駅へ戻りました

☆INAXライブミュージアムの場所はここ⇒mapion 《チェルノブイリ・シリーズ》作品群が印象的。
陶の森 No2 市営「とこなめ陶の森 資料館」
今回の芸術祭と直接関係ないが充実した展示なのに無料!
(2021年10月16日リニューアルオープン)
ゆっくりできないのが残念でした。
展示品
登窯 左:No5 保存された大きな登窯(薪式)
下:陶磁器会館と並ぶ拠点「登窯広場と展示工房館」
背後の工房館内に倒焔式角窯(石炭式)がある。
(登窯広場には水琴窟もあります)
工房館
ボートピープル 左:No6瀧田家の廻船(本来の展示)とボートピープルの難民船(作品)が同時に見られた。樹皮布

右:梶の木の樹皮布(タパ)で作られた作品群は「プレアデス星団を見る儀式」や「海の道」や「オリオン座β」を示すという。(瀧田家離れ)
イチジク男 左:No8付近からの「煙突のある風景」
右下:名所「土管坂」…この上に土管坂休憩所がある。土管坂

↓クッキー\440
クッキー
青木製陶 左:No8旧青木製陶所の梁と窯。
展示品
右:黒田大スケ作品群。



下:泥の雨(拡大可)
陶の森 常滑の風景。

左:ここは何?と思ったパン工房風舎。
同じ「焼く」でもだいぶ違う。

下:No9陶磁器会館は「やきもの散歩道」の拠点。
陶磁器会館
丸利 No10 旧丸利陶管の展示も建屋と一体。
左:圧巻"土のクッキー"(クリックで二階からの画像)
下:弦を使って星座を表現…音が出る。
星座
陶の森 左:同じく旧丸利陶管にて。
音と映像と建物が心地よくミックス。展示品

右:北海道西部の無銭旅行が作品として成立している。(これは事故死のタヌキの毛皮…肉は食料にしたらしい)
陶の森 左:No11本町大正館。(旧中埜銀行常滑支店)

下:白龍神社…ここにも水琴窟がある。(右下)
白龍神社
城址 左:No12 常滑城址…何もないのですが空港が見られる。

下:離陸する飛行機(左端)を画像にとらえるのはなかなか大変で,蚊の餌食となってしまった。
セントレア
天澤院 左:No12 天澤院の特徴的な山門。
徳川家康にも関係する常滑城主(常滑水野氏)の菩提寺ということですが,山一つまるごと寺領と墓地になっている。
弁天
右:帰路にあった弁財天…地元彫刻家による陶像。

2022.10.08 UP ■三代目に戻る■
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