■ 033 ふりくさ道と四谷千枚田 ■

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この地図は,国土地理院長の承認を得て,同院発行の数値地図50000(地図画像),数値地図25000(地図画像)及び電子地形図25000を複製したものである。(承認番号 平26情複、第48号)
この地図を第三者がさらに複製する場合には,国土地理院の長の承認を得ることが必要です。
千枚田といえば熊野の丸山千枚田が有名でしょうが,この千枚田も充分すばらしく,また知られています。
その旧鳳来町(新城市)の四谷から設楽町神田へと続く旧街道がふりくさ道で,四谷地区の大林から仏坂峠までの登りは,三十三観音石仏が案内してくれます。
登り口まもなく最初の行者さまを拝んで旧街道を登り,仏坂峠で二体目の行者さまを拝顔し,東海自然歩道で千枚田に下ってかしやげ峠で三体目の行者さまと対面してくるという三体の役行者を目印に周回するルートです。

千枚田への県道32号を連谷小学校脇で右折するところからふりくさ道は始まりますが,とりあえず舗装路はパスして,林道高畑線と出会う急カーブの空き地に車を止めて出発点とします。(図中・・・7番観音)
この山道入口には案内看板がありますのでよく見ておきます。(でもすぐ忘れます)
歩き始めてまもなく,道左上に最初の行者様(印),参拝後さらに登るとNo1で道が消えてしまい困った。
実は沢を渡るのでした。さらにもう一度沢を渡るとNo2で一枚岩にかかる二つの滝(不動滝・釜滝)。
この滝を巻いて登ると楓と欅の見事な合体巨木があらわれます。ここがふりくさ道最大の難所だとか。
ここを過ぎればやがて登りもゆるやかになり,No3で東海自然歩道と合流し,まもなく仏坂峠に到着しました。
ここで二体目の行者()に出会いますが,昨年の台風の倒木でなんともすごい状態です。

元気な人はこのまま鞍掛山まで進んでも良いのですが(約150分),私は昼食後仏坂トンネル(No5)に下ります。
県道沿いにしばらく歩くと右手に千枚田の案内(No6)が現れますので右折してそちらへ進めば,すぐに棚田絶景が眼下に。
No7が千枚田最上部,ここは眺望ポイントで長椅子もトイレも完備。
ここからさらに東海自然歩道を北西に進むとかしやげ峠,ここで最後の行者に出会います。(
千枚田上部に引き返して,棚田風景の中(青線部分)を下ります。
県道まで降りたら,東に進んですぐの分岐(No8)を右へ,No10に旧鳳来町の「町ごと屋根のない博物館」の看板が立ちますので,ここで左の高畑林道に進めばやがて駐車地点に戻れます。
ふりくさ道の入口地点(案内板)はこちら⇒mapion ⇒尺度を1/3000にするとふりくさ道も表示されます。(途中までですが)

案内 地点すぐの観音像付近にあった案内板。
この付近が旧茶屋跡であり,かつては日に二百頭もの馬が通った信州への重要路だったという。

ここまで舗装路になっていますが,身平橋付近に車を置いて1番観音から登ってくるのも良いでしょう。(その1番からここ7番観音までの間にも見所はありそうです)

ふりくさ行者 ふりくさ道入口の行者さま。

文化三年(1806)と台座にあるそうですが私には判別できませんでした。
滝 No2 ふりくさ道最大の難所といわれる不動滝(手前左)と釜滝(右端)。
大きな一枚岩にかかるこの滝の上に楓と欅の合体巨木があります。
その幹の太さ,迫力は圧巻です。
合流 No3 仏坂トンネルから登って来る東海自然歩道との合流地点。
この地点の30番観音は平成の真新しい姿。
峠まであと少し(5分)です。
仏坂峠 倒木の下をくぐって仏坂峠に到着。

三河山間部に被害をもたらした昨年(2009)の18号台風の爪痕は強烈でした。
左に見えているのは巨木の根です。(拡大可)
仏坂行者
No4 仏坂峠の役行者()。
馬頭観音・石仏などの上部にありますが,
本来の場所は後ろに見える台座の上だった。
ここにも去年の台風被害が。

他にも倒れた馬頭観音,割れてしまった石仏などの無残な姿が目に付きました。
仏坂トンネル千枚田 いったん東海自然歩道の分岐(No3)まで戻って仏坂トンネルに下ります。10分ほどでトンネル口の駐車場(左画像)に着きます。
短いトンネルを抜け,1.6km舗装路を下ると千枚田の案内板があります。(右画像)
千枚田 千枚田の最上部を東から見る。

右上端がNo7の地点です。(トイレ有り)
東海自然歩道は,ここからかしやげ峠を経て岩古谷山へと続きます。(地図の緑線)

かしやげ峠かしやげ行者 左:図の緑線の終点のかしやげ峠()。
山津波犠牲者の供養塔などが立ち並びます。

右:かしやげ峠の役行者像。
供養塔のせいか,この行者さまがいちばんやさしい顔に思えます。
千枚田下る かしやげ峠から千枚田最上部に引き返し,棚田の中を下ります。(図の青線が棚田内の道)

刈り取りは終わっていますが,ハサ掛けされた稲と田んぼの二番穂と遅れ気味のヒガンバナが季節を感じさせてくれました。
秋葉山 帰路,No9付近に右への細い分岐(人ひとり幅)。
その先の小ピークには,秋葉山・金毘羅山・愛宕山の社と石の祠がありました。
石鳥居は折れて(補修してあります),とにかく古そうな神社です。
ここから駐車地点までは約900m。

2010.10.14 UP ■戻る■
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