■ 041 旧作手村/城址と石仏巡り ■

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この地図は,国土地理院長の承認を得て,同院発行の数値地図50000(地図画像),数値地図25000(地図画像)及び電子地形図25000を複製したものである。(承認番号 平26情復、第48号)
この地図を第三者がさらに複製する場合には,国土地理院の長の承認を得ることが必要です。
旧作手村中心部は,城址巡りを趣味にする人たちにとってはなかなか人気の地域です。
長篠・設楽ヶ原の戦いで有名な奥平氏の居城である亀山城址と武田軍の馬場信房が築いたという古宮城址が,わずかな距離で向かい合っているのです。
どちらも,マニアが充分楽しめるほど土塁や堀切などの遺構が残っています。(訪れた方はみなさん絶賛)
さらに亀山城址のふもとには道の駅「つくで手作り村」があって食事・休憩も万全。
この周辺だけで6ヶ所もの城址が残っているのは大変貴重です。(全部歩いて回っても3、4時間)
私もこの一帯は何度も訪れていますが,今回はこのうち「塞ノ神城址」と「文殊山城址」のルートをご案内。

車は道の駅か或いは古宮城址に置くのがよいでしょう。(二つの・・・文殊山城址に車で登ることもできますが)
市役所支所(旧役場)の南,墓地入口にある十王堂(No1)から尾根伝いに登ると小ピークに役行者像(No2)があり,ここから薄い踏跡をたどって南へ登っていきます。
急な直登を避けて西側に回りこむと歴史の小径(旧作手村が整備した散歩道)に合流(No3)しますので,ここからはわかりやすい山道となります。合流してから塞の神城址(No4)へはすぐ。
案内板の立つ広い曲輪跡を見て戦国に思いを馳せたら,次は西の文殊山城址に向かいます。
櫓 気持ちよい尾根道(というかやはり真冬は寒い)をたどり,祠(No5)の脇を過ぎ,いったん東に向きを変え,石仏とブナの出迎えを受けて文殊山城址に到着です。

ここは,道の駅からと善福寺からの三方から登るルートがあり,なかなかの景勝の地。
広場の西端に復元された物見櫓(右画像)からは,さらにすばらしい展望が望めます。(ただし冬はひたすら寒いだけ)
ここからどちらへ下ってもよいのですが,私は東の道の駅方面(市場村の表示)へ。
石仏の点在する巡拝道を下ると,301号線をはさんで石橋城址(慈昌院)と道の駅つくでは目の前。
善福寺を廻るコースをとっても道の駅まで30分ほどです。
(善福寺は運慶作と伝わる仁王像がいい・・・境内には行者像もあります)

奥平氏の拠点,亀山城址はこの道の駅から行けます。
さらに,亀山城址から田園の中を抜けて北に1kmほど,平地分水点脇を抜けると武田軍の城,古宮城址。
この二つの城址については,ネット上にあるたくさんの訪城記に解説を譲ることにします。
古城の風景 1 」 (宮城谷 昌光)もこの地域の城に関して見逃せない一冊です。

・新城市作手の文殊山城址の場所はこちら⇒mapion

取付 No1 墓地にある十王堂(奥に見える建物)と
塞の神城址への山道の取付部。

左の斜面に見える階段を登って行きます。
高里行者 No2 小ピークにある役行者石像。(中央祠)

その右に青面金剛碑,左に大乗妙典千部供養塔(妙法蓮華経を千回読誦した記念)。

手前や背後の巨木と一体化しています。
賽の神城址 山腹を回り込んで行くと,まもなく古宮城址方面からの「歴史の小径」に合流し(No3),登リきって土塁を越えると,そこが塞ノ神城址です。(No4)

いかにもかつて何か建物があったと思わせる,土塁に囲まれた平地となっています。
案内板によれば,奥平氏の時代(1570年代)と,さらに古い時代との二回にわたる築城の可能性があるといいます。
祠 No5 塞ノ神城址から文殊山に向かう尾根道の途中にあった祠。

ちいさな鳥居に注連縄が張られ,ワンカップが供えてありました。まだまだ現役の神様です。
登りぶな 左1:笹原の尾根を登って行くと,文殊山への林道が右に見えてきます。折り返して,回り込むように東から文殊山城址に入ります。
ブナブナ
左2:入口ではすばらしい枝ぶりのブナの巨木が出迎えてくれます。

右画:2013年5月新緑。
文殊山 No6 文殊山城址。

文殊菩薩を中心にたくさんの石仏・石碑が点在し,西端には物見櫓も復元されています。
案内板によれば,城のできる前から信仰の山だったらしい。
本宮山寒風のなか南方向を臨むと,アンテナ群の立つ本宮山が見えていました。
巨石 ブナの巨木にさよならして,道の駅方向に下りはじめるとまもなく,人手によって割られた巨石に出会います。(No7)

まるで座禅などの修行のためにあるような,平らな天井の岩です。
行者2 この岩の背後に回り込むと,そこには祭壇が作られ,錫杖を持つ役行者像(二体目)が結界に囲まれておりました。

県内の役行者像については「愛知の行者さま」というサイトが詳しい。
亀山城址 道の駅つくで手作り村から直接歩いていける亀山城址で毎年5月に行われる古城祭り。
(これは2005に撮ったもの)

甲冑姿の武士装束での,火縄銃の実演をみることができます。(犬にはちょっとどうでしょうか?)

2011.01.13 UP ■戻る■
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