■ 062 旧鳳来町の狼煙場,鉢盛山 ■

鉢盛山は古戦場で知られる長篠城址の真北にあり,武田勝頼が本陣にしたという医王寺横を北に登った吉村集落にある里山です。
かつて"狼煙場"だったそうで,集落入口からはその全景がよく見えますが,山頂まで展望もなく,これといって目だたぬ低山です。
なんでそんな山に登るのかというと,ネットで登ってる記録を見たから・・・ということになるのですが,地元の人に聞いても,「かつては毎年登ったもんだが,今はみな年とって登らなくなった」という返事。実際,登山道ははっきりしませんので,藪こぎ覚悟で行く必要があります。
梅雨明け後は避けたいので,登るなら今がギリギリかもしれません。 目星はいくつかの石碑・石像・石垣です。
62map.gif
この地図は,国土地理院長の承認を得て,同院発行の数値地図50000(地図画像),数値地図25000(地図画像)及び電子地形図25000を複製したものである。(承認番号 平26情複、第48号)
この地図を第三者がさらに複製する場合には,国土地理院の長の承認を得ることが必要です。
吉村の集落中心の慶蔵院(いまは無人?)が出発地で,ここに車を置いて登ります。
寺の脇を流れる小さな沢の横を上流へ歩くと,すぐに踏跡は消え右に廃屋が現われます。(No1)
前を通って薄い踏跡を捜しながら尾根方向に適当に登っていくと,No2で道らしきものに出会いますのでこれをたどります。
かつての登山道は時に崩れかけていますが,尾根の少し下付近をほぼまっすぐ北へ向かって歩きます。

見たいと思っていたNo3付近の尾根上の石仏(役行者像)は,木々にまぎれて見落としてしまいました。(帰りに斜面をさまよってなんとか見つけましたが,けっこうたいへん)
踏み跡は,山頂を西から回り込むようにしてNo4の鞍部へ至ります。

ここから向きを変え南に向かうと,山頂部分はまるで土塁のような急斜面に囲まれ,土塁を越えると,かつての砦跡のような平地が広がります。その真ん中付近に二つの祠と,すでに倒れた霊神碑,残念ながら木々にさえぎられて展望はありません。

帰りは鞍部から谷筋に沿って西に向かいます。(緑線)
No5付近にはかなりの規模の石垣が東西に延びていました。
それを過ぎるとすぐに林道に出ますので,ここからは林道を集落へと戻る。
No6付近,沢の向う側に馬頭観音が一基見えますから,かつては対岸に道があったのかもしれません。

人家が見えるところまで下ると,道脇には紫の花が連なっておりました。(調べれば簡単と思ったら名前が結局わからない)

鉢盛山の場所はこちら⇒MAPION

慶蔵院 登り口となる慶蔵院。

山門の左の道を奥へ進むと,たちまち踏跡は消え,とりあえずヤブ漕ぎとなります。
(ダニに注意・・・やられた)
廃屋登る 左:慶蔵院のすぐ北に廃屋がありました。
No1・・・別荘?

No2付近で尾根方向に登っていくとそれらしき踏跡が見えてきます。
行者 No3 役行者祠。

尾根筋を歩かないと見落とします。
(登山道は尾根より下を通ります)
頂 鉢盛山山頂。(267m)

この一対の祠(産土神だそうです)の脇に,御嶽霊神碑が横倒しになっていました。
石垣 No5 見事な石垣。

高さ1.5mくらいはありそうで,100mくらいは続いてます。
馬頭観音 No6 川向こうに見える馬頭観音。

林道を下ると,左手の川沿いに見えます。
この林道以前は向うが本来の道だったのでしょう。
ここにも石垣が見えます。
林道  
手入れされた林道を下って・・・。
山頂 左:吉村集落へ戻ってきました。
?花

右:道路脇に連なる紫の野草ですが,これがなんだかわからないので残念。
⇒帰化植物のヤナギハナガサだろうと思われます。
遠景 吉村集落入口から見た鉢盛山遠景。

たしかに狼煙を上げればよく目立ちます。
昔は山頂部の木もなかったのでしょう。

2012.06.13 UP ■戻る■
inserted by FC2 system