■ 毒といえば蜂の毒にも注意が必要 ■

今年は何度も毒ヘビに遭遇しましたが、野山を歩けば当然、蜂にも遭遇します。
蜂刺されで毎年20〜30人の死者が出ているそうですから要注意です。
よく話に出るのは、ミツバチ・アシナガバチ・スズメバチの3種類。ミツバチは花畑等でみかけますが、アシナガバチは人家に巣を作るので街中でもよく見かけます。スズメバチは単独では時々見ますが、鹿島山の池葉守護神社軒下の巨大な巣で「カチカチ」という警戒音を聞いたときはさすがに恐怖を感じました。

ハチ毒も一般にいう食物アレルギーと同じ扱いで、どういう症状が出るかは体質や刺された回数にも関連して個人差が大きいけれど、病院(皮膚科らしい)に行けば、蜂毒のアレルギー検査(IgE抗体検査)をしてくれます。
陰性の0からクラス6まで7段階まで判定が分かれて(右図)、数値が大きければ危険度が高い。
とはいっても、そういう仕事(林業や養蜂業)でないとわざわざ検査しませんよね。
しかし、急性の場合(アナフィラキシーと呼ぶ)は、ほんとにかなり危険なのです。

私は過去何度もアシナガバチに刺されていますが、今年6月には入院する羽目になりました。
朝、自宅雨戸の戸袋にできた蜂の巣(唐傘状のヤツ)を駆除していて、油断から2匹に右手を刺されてしまいました。かなり腫れるだろうとは思いつつ,日課の犬の散歩に出たのですが、なにやら視界が暗くなってくる。
これはおかしいと家に引き返してまもなく,意識がなくなった。(まさにアナフィラキシー)
次に気が付いたらすでに救急車が来ておりました。
ボケた頭でしゃべろうとしてもモーローとして口がまわらない。脈拍もかなり落ちていたらしい。救急車内で酸素吸入を受けながらそのまま入院です。
何を治療されたのかよく覚えがないのですが、とにかく点滴された状態で数時間後に意識は正常に戻りました。もう大丈夫と思いましたが医者に「一日様子を見たほうがよい」と強く勧められ一晩入院。いやはや・・・。

09.8.7 後日受取った血液検査の結果は、やはりアシナガバチに対する抗体値が高かった。(右図赤枠)
刺された跡は3ヶ所でしたから毒の量も多かったのでしょうが、私の場合クラス3でも意識喪失ということですね。
刺された時点の検査値は数週間後に再検査すると数値が上がるそうですから、この次刺されたらまさしく命にかかわります。
基本的には注意するしかないのですが、無為無策もちょっとなあと、一応緊急用のリムーバーを準備しました。
poisun私が用意したのは左図左の安いほうで、とりあえず緊急用に使えればよいかとザックに入れてます。
左図右は吸引カップが4つ付属(5通りに使う)して「軽量かつ小型で半永久的に使用可能」とのうたい文句。
玄関に常備するなら右の高いほうか?
他にもいくつかあるようですが、まあ、好みですね。

この他に「エピペン」という名称の緊急治療剤があります。
30分以内に自分で、或は人に打ってもらう注射です。
ただこれは医療機関で処方してもらう必要があり、さらに有効期限があって(一年程度)、お値段も¥10000以上するようです。私もどうするか聞かれましたがパスしました。何年か経てば抗体値はゆるやかに下降していく、という話もありますので、とにかくこの数年は蜂に要注意です。(スズメバチの抗体値も影響を受けて上昇するらしいので)

2009.10.22 ■戻る■
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