■ 余談45 ジブリの大博覧会'21/名古屋 ■

愛・地球博記念公園内の"ジブリパーク"開園まであと一年,プレイベントとして開催中の「ジブリの大博覧会」に出かけました。
この夏は天候不順で,しかもコロナウイルスによる"緊急事態宣言"と,かなり想定は狂ったでしょうが,人数制限下でもけっこうな人気でした。チケット
古くアニメージュ連載時からナウシカに思い入れのある身としては,王蟲と腐海の風景が見られるという,ほぼそれだけを目的に行ったようなものです。
開園予定のジブリパークには,特に「風の谷のナウシカ」のエリアはなく,今回の展示品は「ジブリの大倉庫エリア」に納められると思われます。(←追記:大倉庫にもナウシカはなかった)
オープン直後に行くのは大変だからすこし落ち着いてから・・・などと言ってると,そのころ行く元気があるかどうか不安。
"緊急事態宣言"下での名鉄・地下鉄に不安はあるものの,やはり今回行くしかない,そして行ってよかったというのが結論でした。
(右画はそのチケット・・・今回窓口では買えず,ネットで予約してローソンで発券)
 「風の谷のナウシカ」は1984公開とジブリ設立の前年で権利関係が違うのでしょう。ジブリパークの発展次第でナウシカエリアができる可能性はある。
in場所は名古屋栄の愛知県美術館10階,地下を抜けエレベータホールに入る右手に「ジブリの大博覧会」の大きな宣伝ポスター。(右画)
でも,このポスターの「となりのトトロ」を目当てに来た小さな子供たちに今回の展示はどうでしょうか・・・微妙。(虫が苦手の子はかなり怖がっていました)
さらに,トトロの大事なキャラクター"ネコバス"は,エレベータで10階に出てそのまま受付に行ってしまうとわからない場所,受付反対側の陰になったところに置いてあるのでした。
受付実は事前に調べて,場内すべて撮影禁止ですが,「ネコバスのみ写真が撮れます」と ありまして,いちおう期待していたのです。
でも会場外とは思わなかった。

会場内には,それなりに子供たちがいたのですが,おそらく上がってきたエレベータを出て右手の受付から入り,出てきたらそのままエレベータに乗ってしまうので,この"ネコバス"はまったく気づかぬまま終わってしまいそう。私も入るときは気づかず,出てから直進したのでやっと"ネコバス"を発見しました。トトロのクッキー

造りは子供乗込みを想定しているようですが中には入れず,この時はだれも関心を示していませんでした。
なんだかポツンと一匹だけ離れたところで寂しそう・・・というか,目立たぬようにあえてここに置いたのかもしれない?

ところで,今回の「ジブリの大博覧会」を大きく区分けするなら
1.ジブリの資料エリア(ポスター,制作時原資料,ネコバスアトリエ,鈴木敏夫&草壁・父の書斎等)
2.飛行機械エリア(ラピュタの巨大飛行客船≒6.3m,ドーラのタイガーモス他の仮想機械と資料)
3.腐海エリア(王蟲,ウシアブ,ヘビケラなどの蟲たちとウマゴヤシなどの菌類,巨神兵)
4.ジブリパークの「ハウルの動く城」の先行展示(ハウルの城の試作品や縮小模型,実物大の脚部)
5.おみやげコーナー(場所が狭く,外へ出るまでには相当な密状態・・・ちょっと心配なエリア)
の5つです。
相当数の係員が動員されておりましたが,人数制限がなかったらとんでもない混雑状態だったかも。
ただ,名古屋限定「ネコバスのアトリエ」は展示の意図を理解できず。(シシ神だけが目についた)

最後にみなが通るジブリのオリジナルグッズの部屋はすごい人気で,すでに品切れ品がいっぱい。
(オンラインでも買えるけれど,送料はかなりかかる)
みなさんいくつも手にしてレジへ・・・私もトトロのクッキー買いましたが(右画)。
ジブリグッズを見てレジの前を通らないと出口に行けないという構成はすごいですねえ。(テーマパーク行ったことがないけれど,みなこういう感じなのだろうか?)

展示会場を出てからならよかろうと,入口風景を一枚撮っておこうとしてデジカメ構えたら「中を写さないでください」と素早く制止された・・・うーーむ,そこまできびしいか。
で,ネコバスを撮影したそのついでという感じで,入口附近を撮ったのが上の遠景です。 (桃色シャツが係員)
今回の目的がナウシカの「腐海」だったので,とにかくそのエリアを集中して見てきました。
アニメ「風の谷のナウシカ」(1984)の最初に映る"青き衣の人"の壁画に導かれて入ると,腐海の「王蟲の道」を再現したミニジオラマのぞき窓。
最奥に王蟲,中央右手に1/35サイズ"森の人"(セルム?),手前左にウシアブが配置・・・これ最高。(web上に画像あり→探してください→現物のほうがずっと良いけれど)

そして腐海エリアの大空間へ。腐海
蟲達はウシアブ,トビケラ,1/10の王蟲(目が変色),ミノネズミ,上空の大王ヤンマ3匹。
菌類はムシゴヤシ,ヒソクサリ(?),その周辺の無数の菌類。(展示としては二つ)
最後に,菌類に埋もれて眠る巨神兵の骸。(右手の造形すごい・・・化石をイメージ?)
すごくリアルですし,みな細部まで表現されている。(作者はシン・ゴジラの竹谷隆之)
ずっと眺めて浸っていたい空間でした。
文字表現に限界を感じるのでジブリから一枚拝借してUPします。(右画←撮りたかった)
左端ウシアブ,その横ムシゴヤシ,中央に8mの王蟲,右端奥トビケラ,中央最奥に巨神兵。
次の展示エリアには,これら蟲・菌類の縮小模型があります。(大型アクリルケース入り)
こちらは腐海/ナウシカの解説というべきエリアなので,話を忘れている人にも思い出せる。

映画版ナウシカを見た人にも,漫画版ナウシカを薦めておきます。
(自然とは何かという深いテーマ→公式には宮崎駿唯一の漫画←「シュナの旅」は絵本)
「風の谷のナウシカ」 全7巻箱入セット 徳間書店¥3443 (2003刊) (豪華装丁本あり)
ついでにナウシカを解説,考察した本も載せておきましょう。
「ナウシカ考 風の谷の黙示録」 赤坂憲雄 岩波書店¥2420 (2019刊)
「ナウシカ解読 増補版」 稲葉振一郎 勁草書房¥2970 (2019刊) (1996出版の増補版)
危機の時代に読み解く「風の谷のナウシカ」朝日新聞社編集  徳間書店¥1870 (2023刊)
2021.09.21UP ■ 余談一覧に戻る■
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