■ 余談54 事故タヌキ ■

里山や集落周辺を歩いていると,ときどき野生動物の事故死に遭遇しますが,よく見るのはタヌキです。
最近3年間で数えると,カメラに収めたものだけで6回(8頭)でした。
車との衝突死が多いのですが,原因不明の惨死や溺死もあります。かつて,スキー場への夜間雪道走行中に道路脇からタヌキが飛び出し,あとを追いかけて走ることになったのですが,数秒後には無事道路わきに飛び込んで逃げて行きました。
運転者が驚いてハンドル切り損ねる,あるいはシカやクマ等の大方動物との衝突で車損傷との話も結構あるので,幸運だったというべきか。
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その1,右画は2021年11月の矢作川左岸堤防道路の矢作橋すぐ北で見たタヌキの衝突死現場。
国道1号線矢作橋から左折してすぐなので,一度通り過ぎたのですがわざわざ戻って確認しました。
この場合は状況から見て,明らかに車とぶつかったのだろうと想像できます。

ではNo2左画像2022年5月のは?
場所は上記と同じ堤防道路の下あたりの堤防のり面(背後はR1)なのですが,このタヌキはかなり出血しています。
道路から飛ばされたにしては距離があるので,何かに襲われたのだろうと思われますが,さてタヌキを襲うような動物とはなんだろう?
このあたりでは野犬を見ることはめったにないので犬ではないし,大型の猛禽類もいない。
死骸を残しているので,食用が目的だとは思えません。




右No3は2022年8月に新城市作手中河内のR301号で遭遇したもの。
これは子ダヌキがやられてるなと思ったら,すぐ近くに親タヌキとさらにもう一匹の子タヌキが交通死してました。ちょっとかわいそう。

R473R473左のNo4は2022年11月に豊田市野原川付近のR473で見たタヌキ。
実にまるまるとしてるので動きが鈍くて車を避けきれなかったのだろうか?と想像してみる。
彼らは夜行性なので,暗い道路上に出たところを急に照らされ,ライトに目がくらんで擬死状態(タヌキ寝入り)に陥り,はねられてしまうということらしい。
で,タヌキの交通事故死はかなり多く,野生動物では最多という話もあります。



さて,右のNo5タヌキ(左岸堤防のり面2023年5月:No2近く)はビショ濡れで,溺死と思われました。
大雨で矢作川が増水した翌日,河原から逃げてきてここまで登って力尽きたというのが私の感想。
せっかくここまでたどり着いたのに・・・という残念な姿といえましょうか。
このタヌキはここで朽ち,毛皮も夏草に埋もれて自然に帰っていきました。

大雨と言えば,2023年6月2日の三河豪雨では矢作川河川敷全域に水があふれ,タヌキ・モグラ・ネズミ・ミミズ・ヘビ等の野生生物が逃げてきて岸辺は大混雑。その時カメラを持ってなくて,雨の中のパニック状態を画像化できなかったのがまったく残念です。(翌日行くとタヌキの溺死体も含めてみな下流に流されようで跡形無し)

R473R473左No6は矢作橋北1kmの日名橋河川緑地で2023年10月末に見つけたタヌキの惨死体。
肝臓(と思われる)が飛び出してます。
No2も場合もそうですが,何者かタヌキを襲う動物がいるようです。
この死骸はしばらく見えないと思っていたら,約一か月ほどして毛皮状態になっているのを見つけました。
(左の画像右側のもの)
中身はカラスか何者かに食べられてしまったのだろうか?
これも謎です。


最後の右画像は,No1から500mほど北の堤防道路。(2023年12月)
よく似てますが,これはタヌキではなくハクビシンと思われます。
こいつがこの辺り一帯でタヌキと勢力争いをしていた個体とも考えられるのですが,さて・・・。
ふだん犬と歩いてる矢作川左岸には,かなりの数の野生動物がいると思われますが,そのうち相当数はこうして事故死しているようです。
2023.12.30UP ■ 余談一覧に戻る■
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