■ 103 道樹山・大谷山・弥勒山/春日井市 ■

久しぶりに尾張方面に出かけて,春日井市の北西部県境の尾根を歩いてきました。
今回は山仲間と二人で細野キャンプ場から道樹山へ登り,東海自然歩道を大谷山・弥勒山と歩き,標識No30からグリーンピア春日井(都市緑化植物園)へ下って一周するルートです。
雨の日曜が続いた後のせいか,それともいつも人気なのか(こっちかもしれない),よく出かける奥三河方面に較べるとかなり人が多いです。
細野キャンプ場ではボーイスカウトがデイキャンプ,東海自然歩道は老若男女に関係なく多くの人が行き交い,植物園一帯は子供の歓声。
弥勒山からは,御岳山をはじめ,養老・鈴鹿山脈,名古屋までよく見えて大満足。
しかし噴火の御岳山からはこの日も白い噴煙がかなりの量上がっているのが見え,当分は警戒が続きそうに思われます。
今回は大外回りでの周回でしたが,ここはたくさんのサブルートあり一回や二回ではとても把握できないので,またいずれ,見落とした大理石露岩や岩屋不動などを目的に別ルートで歩いてみようと思います。 しかしこれだけ人が多いと,犬を連れて歩くわけにはいきませんね。
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この地図は,国土地理院長の承認を得て,同院発行の数値地図50000(地図画像),数値地図25000(地図画像)及び電子地形図25000を複製したものである。(承認番号 平26情複、第48号)
この地図を第三者がさらに複製する場合には,国土地理院の長の承認を得ることが必要です。
都市緑化植物園の南にある細野キャンプ場()に9時過ぎに着きましたが,ここはかなり人気のようで,すでにたくさんの車が出入りしておりました。

ため池を過ぎたところに二宮金次郎石像と稲荷の祠という不思議な組み合わせがあります。00iwakabe.jpg
その近くの岩壁上部に岩屋不動(No1)があったのですが見落としてしまいました。(右画:大きな岩壁)
そしてNo2不動滝へ到着,ここから尾根コースという選択もあるのですが,階段が多そうなのでそのまま沢コースを進む。

最後の急登に息を切らせながら尾根に出ると,右手に休憩舎,その向うに石碑が2つ並ぶ。(No3)
名古屋方面の展望があり,駅前のビル群が見えます。
戻ってすぐ上が道樹山山頂,ここは信仰の山らしい。
付近には大きな堂や,まだ新しい神社祠(大世自神霊宗),御嶽神社石碑,浮彫り石仏などが点在してます。
少し東の三角点を確認してくればよかった,と思ったが後の祭り。

展望のある大谷山(No4)ではかなりの人が休憩中。
弥勒山(No5)では20人以上の登山者がいました。山頂東から見る御岳・乗鞍・中央アルプス,西側展望台からの伊吹山〜養老・鈴鹿山脈,名古屋市と見どころはいっぱいなので,この人気も当然か。

さらに北に進んで,No6(30番標識)まで行ったところで東海自然歩道歩道から分岐,西に下りました。
採石場跡地付近では眼下に国道19号と中央高速が見えます。
10dairiseki.jpg 下ったNo7からは何度か沢を渡り,山麓を回り込み,No8砂防ダムを過ぎ,飽きてきた頃に大谷小屋に着いて昼食。
この上流付近にある大理石の露岩を見ようと思っていたのに,昼を食べたらもう忘れてしまって,まったく残念。(右は案内板)

再び南に向かうと,No10付近からは都市緑化植物園に遊ぶ人の声が聞こえてきました。
山沿いのルートで植物園の外周をたどるように歩くと,疲れてきた足では少しの登り下りがけっこうこたえる。
境界柵外側を歩いてちょうどうまく梅園の脇へ出て,そこからはNo11付近の農道を歩いて細野キャンプ場へ戻りました。
(何故かこの最後の部分のGPS軌跡が消えてしまった)

 弥勒山の場所はここ⇒MAPION
00hosono_camp.jpg 細野キャンプ場()。

秋葉神社があり,その横にテントサイトがあります。もちろん,トイレ・炊事場あり。
春日井第10団(ボーイスカウト)の本拠地か?
稲荷 No1手前,ため池の先から登山道らしくなる。
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そこに立つのが何故か稲荷社の祠(左側)と二宮金次郎の石像(右側)。
ちょっと謎です。
不動滝 不動No2 縁者不動の滝。
東海豪雨で大きく形が変わってしまったそうです。
捜すとネット上に落差のある古い滝画像がありました。

右は滝入口にあった不動さん。(今も誰かお世話してます)
道樹山 不動+大師No3 道樹山山頂。(背後は太郎坊宮秋葉神社奥宮)


右画:上に不動明王,下に三鈷杵(さんこしょ)を持つ修験僧という組み合わせの浮き彫りはたいへん珍しいと思われます。
弥勒山 三角点No5 弥勒山は人がいっぱい。
ここではみな御岳方向(北)を見てます。
右下に三角点が見えます。

右:その二等三角点,廻間村436.6m。(ICタグが付いてます)
御嶽 左:御岳山と乗鞍岳(御岳の左下)。onntakeL

右画は御岳の噴煙を強調表示。(かなりの量)
No30 No6 弥勒山から700mで東海自然歩道と分岐。

ここから西に下りました。
(杭の頭に「30」と標識が打ってあります)
砂防ダム No8 連続する砂防ダムが現われた。

付近の工事跡からしてまだ新しそうです。
大谷小屋 No9 大谷小屋の前にある広場とベンチテーブル。
右下はその休憩舎(りっぱだが暗い)。
大谷小屋
帰路 No11付近は農村風景。案内(この左端農道を歩く)

右:通ってきた農道から舗装路に出る地点に植物園の案内がある。(通路と認定済!)
おまけ・・・道樹山山頂付近には休憩所のあづまや(四阿)以外に3つの建物がありますが,山頂の秋葉神社を御岳神社と呼ぶ方が多いようです・・・何故間違えるのか少し調べました。
3つとは,山頂北の新しそうな大世自神霊宗の社(大世神山?),四阿近くの三日月堂(名前以外は不明),そして山頂の太郎坊宮秋葉神社奥宮です。
郷土誌かすがい69号によれば,もともと修験道の山だった道樹山が1864年の山火事でかなり焼けてしまい,地元上条町出身の全浄行者が焼け残った山頂部に秋葉神社を開いたといいます。
ふもとの細野キャンプ場の横には里宮があり,山頂東にある四等三角点名は「秋葉(416.3m)」と名付けられていますので"秋葉神社"なのはまちがいない。
大泉寺御嶽神社この全浄行者の名は四阿の横に立つ石碑に刻まれており,今も里宮で12月に火渡り神事が山伏によって行われているようです。(火伏せの秋葉山)
かつての修験道の名残は岩屋不動や縁者不動滝という名前に残っていると思われ,三日月堂も修行に関係した道場だった可能性はあります。
この秋葉神社奥宮のすぐ脇には「御嶽神社」と彫られた碑が立っており,その石碑ために神社名が混乱したか?・・・もちろん,御岳神社が合祀されているのかもしれないですが。
1700年代に御岳信仰を一般に広めた覚明行者は地元春日井市牛山の出身であり,この一帯には御岳講信者が多く広がり,それゆえ御岳神社もたくさん存在しています。(郷土誌かすがい50号より)・・・右画は春日井市大泉寺町の御岳神社で,ここにも多くの霊神碑(御岳講での墓碑)が建てられています。
追記:「こんなに楽しい愛知の130山」の案内図で道樹山山頂に”御岳神社”として載っていました・・・マチガイの元はこれか。(新版で訂正されたかは不明)

2014.11.19 UP ■二代目に戻る■
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