■ 069 穴弘法と寺部城址/西幡豆(西尾市) ■

西尾市と合併した幡豆町は,三河湾中央の海岸線に沿った横長の地域で,経済的には大変だったと思いますが,地域振興の意欲にあふれた町だったような気がします。
合併後としてははじめて,穴弘法の見影山,西幡豆図書館の裏山の粟島さん,寺部城址など,西幡豆の中心部を歩いてみました。
海辺の町のよさは,なんと言っても「少し高台に登れば海が一望できる」ことに尽きると思います。
見影山も,粟島大明神も,寺部城址も,ふだん山ばかり見る私にはたいへん印象的な,三河湾の風景を見せてくれました。
もちろん欠点もあり,古くからの海辺の町につきものの,細い路地と道のわかりにくさには悩まされますが。
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この地図は,国土地理院長の承認を得て,同院発行の数値地図50000(地図画像),数値地図25000(地図画像)及び電子地形図25000を複製したものである。(承認番号 平26情複、第48号)
この地図を第三者がさらに複製する場合には,国土地理院の長の承認を得ることが必要です。
名鉄の西幡豆の駅から歩くという選択肢もありますが,犬連れとしては車で行くしかありません。
見影山のふもとの白山神社の駐車場,或いは,幡豆図書館/民俗資料館の駐車場に止めるのがよいと思います。(左図二つの)

見影山穴弘法(No1)は,地元有志が3年をかけて復元した,八十八ヶ所弘法めぐりの山。
八十八ヶ所巡りはあちこちにあるものの,すべてが自然石を積んであるのがすばらしいと思います。
この見影山山頂(No2)では,期待通り三河湾の大展望が味わえます。
下りは物好きなら,左図緑線のように周回して歩いてくることが出来ないわけではありませんが,まともな踏み跡はありませんので,巡礼道に沿って下るのがよろしいかと。
登り口の白山神社と別に,西側にもう一つある神社を確認してこなかったのが心残り。

次は幡豆図書館(No3)裏山となる粟島さんへ。
となりの公民館東側の斜面に道がついていますので,登っていくと墓地の横を通り,役行者堂を抜けて山頂へ。(No4)
ふもとの太山寺是海法印が,病気や子なしで悩む女性達のために紀州から持ち帰ったという粟島大明神。
帰路は民族資料館へ下る階段ルートがあったようで,往路を下ってしまったのが,これまた心残り。

その是海法印の寺,太山寺は公民館のすぐ西側です。(No5)
この太山寺は三ヶ根観音も管理している寺で,ここも本堂脇には役行者石像があります。
大山寺からすぐの寺部城址(No6)は,山頂部以外はみかん畑に変化していますが,よく整備された本丸一帯は,三河湾を望む景色と相まって,大変気持ちのいい場所でした。

しだれ白梅といぼ地蔵で知られる安泰寺(No7)も行ってみたいところです。
徳川家康ゆかりのお寺で,境内は樹木が豊かで,しかもちゃんと手入れされてます。
(人なつこいゴールデンレトリバーがいます・・・ただし甘噛みには注意)

西幡豆粟島大明神の場所はこちら⇒MAPION

穴弘法 No1 御影山穴弘法。

石の祠はすべて自然石を積んであります。
最上部55番の背後に磐座らしきものもあります。
山頂はそこからさらに200mほど登ったところ。
山頂 No2 御影山山頂。
三河湾の案内図がありました。(拡大可)
VIEW その三河湾を見る。
左端は豊橋港,正面は渥美半島。
粟島明神行者 No4 粟島大明神へ登る。

その途中,墓地のすぐ上部にあった役行者堂。
この旧幡豆町一帯には,数多くの役行者像が残っています。
リゾートリンクス 吉良の海水浴場がよく見えます。
大きな建物は,リゾートリンクスか?
(これは粟島さん山頂ではなく,下り道での画像)
寺部城址 No6 寺部城址の本丸から見る海もまたよし。
遺構

   右はその遺構図。
安泰寺 No7 安泰寺の山門から本堂を見る。

家康の祖父・清康が見た夢から,家康の天下取りを示唆したという模外和尚はこの寺の住職。
家康の「鎧掛けの松」の話もあります。

2012.11.29 UP ■戻る■
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