■ 余談19 マムシは死んだふりが得意?(碁盤石山で遭遇) ■

設楽町の東納庫の登山口からのルートで,「天狗の庭」の謎の石たちで知られるマムシ碁盤石山に登ってきました。
その往路途中,七尋岩を過ぎたところでマムシに遭遇。
その日はもう9月も半ばというのに,名古屋では33度という真夏日。
この気温では,1000mを越える場所でも,マムシはまだまだ活発なのでしょう。

七尋岩から天狗の庭に向かおうと歩き始めてすぐです。
突然犬が登山道の脇の枯れ葉溜まりへダッシュしたと思ったら,びっくりしたようにジャンプして,飛んで逃げました。
そこにはトグロを巻いた小さめ(50〜60cm)のマムシ。(右画像)
「またも噛まれたか!」とあせりました。
このマムシ,右画のようにトグロを巻いて,さかんにシッポ(左上)を振ってます。
カシャカシャという,尾を打ち鳴らす音も聞こえます。
まだ興奮している犬を押さえながら,近くに落ちていた枯れ枝を拾い,思い切り打ち付けてやると,マムシはもんどりうってひっくり返りました。(左下画像)
ウラこの状態を枝でつついてみましたが,まったく動く気配なし。
「やっつけたかな」と,ひとまずマムシは放っておいて,犬の状態を見る事にします。

まずはよく一番にやられる口付近を見るのですが,どこにも傷が見当たりません。
血も出ておらず,噛まれた時のように首を振るようなしぐさもない。
頭付近や足も血が出ているところはありません。
しばらく様子を見ましたが,腫れてくる気配がないので,どうやら今回はうまくかわして,どこも噛まれなかったようです。

もし噛まれていたらもう登山どころではなく,20kgの犬を担いで車まで下りなければならないか,と思っていたので,大丈夫とわかって心底ホッとしました。
それにしても,過去に2度も噛まれているのに,全く反省のない犬で困ったものです。(余談その5

ひっくり返ったマムシはそのままにして,目的地の碁盤石山頂へ向かいました。
帰路,この現場に戻ってくると,おや,ヘビの死骸(のつもり)が消えているではありませんか。
野生動物がくわえていった可能性もありますが,一番ありそうなのは「ヘビが息を吹き返した」という可能性。
思い返せば,枯れ枝の一発では,簡単すぎたノックアウトだったような気もします。

今年のマムシは,これが2回目。
1回目は7月に朝の散歩で,矢作川河川敷を歩いているときでした。
夏草が繁ってヨシなどと絡まり,毎日歩くルートの道幅(1m弱)以外は,背丈以上に伸びた草で迷路のようになったところです。
なんと,目の高さまでマムシが登っておりました。(早く気づいてよかった)
持っていた杖(単なる竹)で,思い切り打ち付けると,あっさり下に落ちてしまいました。
これは1mくらいのりっぱなマムシでした。
やはりひっくり返ったまま,まったく動きません。

「もう大丈夫」と思って,その日はそのまま散歩,翌日カメラを持ってその場所に来ると,ない。
うーむ,ネコやタヌキが持っていったのかと思っていましたが,今回の碁盤石山でのことを考えると,気絶していた(ふり)だけで,すぐに逃げていったのかもしれません。
マムシは死んだふりをするのか?
今度出あったら観察してみようかと思います。(出会わないほうがいいけれど)

2012.09.23 ■余談一覧に戻る■
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