鳳来寺山は,いまさらいうまでもなく信仰の山です。 1300年前に利修仙人(役行者の兄弟ともいわれる)が開山したという鳳来寺は,徳川家康誕生のご利益もあって幕府の保護下にあったようですし,芭蕉の句碑他名所・旧跡いたるところにあります。 1425段を登って山頂を巡る表参道ルートは別掲載とし,今回はちょっとこだわりの道,旧田口鉄道に沿って玖老勢まで歩き,そこから利修仙人護摩所へ登り,尾根から不動滝へ下って門谷へ戻る周回路を載せます。 ☆ 表参道〜馬の瀬〜本堂〜石段下りで周回 ⇒ No130 鳳来寺,馬の背ルート 2017.01 |
![]() ■この地図は,国土地理院長の承認を得て,同院発行の数値地図50000(地図画像),数値地図25000(地図画像)及び電子地形図25000を複製したものである。(承認番号 平26情復、第48号) ■この地図を第三者がさらに複製する場合には,国土地理院の長の承認を得ることが必要です。 |
鳳来寺入口駐車場(P:ここが旧鳳来寺駅)に車を置いて県道32号を北西に向かいます。 まもなく左に田代トンネルが見えてきます。ゲートはあるが通れないこともないので中を歩く。中央部は素堀の岩盤です。(No1) 抜けたところの橋を渡ると鳳来寺山麓青少年旅行村。(通年のはずですが冬期は閉鎖の様子?) 直進すると切通しから麹坂トンネルなのですが,ここは通れそうにないので,県道に戻って歩道を歩きます。ここから鳳来寺小学校前(No2)までの約1km弱は県道沿いに歩くしかありません。(この間だけは全く残念) 鳳来寺小学校前から再び旧田口線("なかよし小道"という遊歩道になっている)を歩きます。 だんだん標高が上がり,玖老勢の集落を見下ろす場所を過ぎるとまもなく,利修仙人道との分岐(No3)です。 石仏群のある墓地を左手に見ながら,斜面の登山道を西にゆるやかに登って行きます。 雑木林の尾根道がやがて大きな岩壁に突き当たると,ここが利修仙人護摩所。(No4) 岩壁の下に利修仙人像が安置されていますが,上方はオーバーハング気味のすごい岩壁です。 国土地理院の電子地図にある鳥居マークは利修仙人護摩所と思われますが,その場所では尾根上に出てしまうので明らかにマチガイ。一休みしたら護摩所から右へ巻いて,その尾根を目指します。(巻き道にはロープもあるので大丈夫) 尾根まで出ると木々の間から玖老勢がのぞきます。(No5) そのまま山頂を目指しても行けなくはないけれど,犬にはちょっと厳しい岩場が何箇所もあります。 尾根に出たところから門谷へ下って行くのが妥当なルートでしょう。 急な斜面をすこし下ると不動滝(No6),さらに5分ほどで門谷からの林道の終点(No7)に出ます。 林道を下れば,梅林の脇を通って,やがてまだプールの残る小学校跡へ。そして表参道に合流です。 時間のゆとりがあるならば,参道を山門まで歩いてあちこちのモニュメントや句碑を見たい。 山門からすぐの傘杉を見たかったが,今回は時間切れで断念しました。 |
![]() |
右:駐車場から見た鳳来寺表参道入口。 左:上記のすぐ左に残るおおきな廃屋。 |
![]() |
![]() ![]() |
No1 田代トンネル入口と出口の橋。 このトンネルを抜けると歩行者のみの橋があり,その先は鳳来寺山麓青少年旅行村となる。 |
![]() |
しばらく県道32号脇の歩道を歩くと,現在の鳳来寺小学校前で再び田口線跡に出会う。 ここ(No2)からは県道と離れて,「なかよし小道」という名の旧線路上を歩きます。 |
![]() |
線路はゆるやかに登っていき,切通しの先では眼下に玖老勢の集落が広がります。 |
![]() |
No3 利修仙人護摩所への分岐地点。 正面の墓地手前を右に入ります。(案内あり) ![]() 墓地内には墓石だけでなく、いくつか石仏群があります。 |
![]() ![]() |
No4 利修仙人護摩所。 圧倒されるすばらしい磐壁です。 見上げれば,まるで屋根のように岩が張り出しているのでした。(拡大可) ここを右に巻いて行くと尾根に出られます。 |
![]() |
No5の尾根から玖老勢を望む。 木々の間から玖老勢の集落が見えます。 ここから山頂へ向かう道はなかなか手ごわい。 犬連れなら不動滝へ下りましょう。 |
![]() |
No6 かつて多くの参拝者が訪れたという不動滝。(高徳不動) ここには 「大猪に襲われた猟師を助けた観音様」 という伝説が残っているという。 |
![]() |
No7 不動滝から下ってきた林道終点。 (画像左に尾根から下りて来たルートがある) 右手斜面では,なにやらボランティアによる植林事業が行われている様子である。 門谷の小学校跡までゆったり林道を下る。 |
![]() |
参考までに,山門からすぐのところにある表参道の名所「傘杉」 日本の名木百選というとたいてい入っている。 樹高約60mというのは,日本一だともいう。 (これは2009年の画像です) |