■ 089 旗頭山/豊川市 ■

2014最初の山とした吉祥山,その山頂から西へ延びる尾根の末端の小ピークが,この旗頭山となります。(吉祥山の山歩きはこちら
いったいどこから登るのか?と捜したのですが,南側の豊川市金沢墓苑上部から登る道がありました。

普通,古墳といえば丸く盛られた土墳に石室という形態を考えるのですが,ここは積石塚古墳(墳墓全て石)ということです。
新城市の桜淵公園内の青年の家に26号墳が復元されているということで,その画像を見ると一目瞭然。
残念ながら,ここは皆バラバラに壊れてますが,今残るものが24基(!),元は40基あったというので古墳ばかりの山。
要するに,この小さな山全体を集合埋葬地としたということですね。
山のすぐ下は,金沢墓苑のほかにも日蓮正宗泰福寺や曹洞宗長慶寺の墓地があり,かつての埋葬地(古墳)がいまも引き続き墓地となっているのは,実に理にかなった土地利用であると言えます。
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この地図は,国土地理院長の承認を得て,同院発行の数値地図50000(地図画像),数値地図25000(地図画像)及び電子地形図25000を複製したものである。(承認番号 平26情複、第48号)
この地図を第三者がさらに複製する場合には,国土地理院の長の承認を得ることが必要です。

当初は採石場まで行ってみましたが,どうもマトモな登り口がなさそうなので,西の墓地に入ってみるとこれが正解でした。
地図内の下のに車を停めて歩き始めましたが,上のなら真ん前に豊川市の立てた案内板があります。

墓地の西端の階段を登ると,いきなり砂利道に出て唖然,しかし正面斜面(No1祠の横)を登ると,目の前に古墳群がありました。
それぞれNoの打たれた標柱が立っているので場所はわかりますが,あまりの数の多さに目移りしてしまう。
北と東は山を削られており,16基は採石場に変わってしまったということでしょうか?
中心にある解説板(No2)によれば,古墳は見事に尾根に沿って分布している(していた)ようです。

尾根北側の廃道(?)をたどってみると,これは山頂ピークを迂回して東へ向かってしまうようです。
仕方ないのでNo3から引き返し,少々ヤブコギして斜面を50mも登るとすぐに山頂です。(というか,削り取られたピークの残り部分)
四等三角点は最高部より少し下がった西尾根上で,古墳に使われたと思われる石に周囲をガッチリ固められておりました。
ここからは眼下に現在の墓地群,その先に広がる豊橋平野,北西正面には本宮山が目立ちます。

旗頭山の場所はこちら⇒mapion


全景 西の墓地から見る旗頭山全景。
手前が墓地駐車場()。
正面山の上部にある金沢墓苑に案内板が立っており,最上部に登り口があった。
案内1 左はその案内板。
案内2


右は古墳群の中心に立っている説明板。
三角点 四等三角点 旗頭山 96.6m

周囲の石は積石に使われていたものと思われるのですが,まあいいか。
地形図の場所より西にあるような気がします。
石室 枯れた松が立っている手前は,古墳の石室だと思われますが,枯れ草でよくわかりませんね。

天川山
右も,別の石室ですが,やっぱり画像ではよくわからない。
展望 山頂部からみおろすと,全山いたるところに壊れた古墳の石が転がってます。
遠方には豊橋平野が広がっている。
祠・本宮山 砕石用道路で削られた斜面に,ポツンと取り残されている石の祠。
背後は本宮山。
(789m)

2014.01.18 UP ■戻る■
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