■ 115 押山の古道と幻の滝を訪ねて/豊田市旧稲武 ■

旧稲武町の北端,岐阜県境の押山町は,押川大滝と砦のあったという押山(御嶽さま)の町と言ったら失礼でしょうか?
地元の方による町の紹介をする押山サイトに,旧道経由の押山登山の案内図が載っています。(右はイメージ)
それによれば,ふもとの大日堂から幻の滝を通り,石神峠の馬頭観音と石神を目印に旧道に入り,かつての通学路だという山道経由で峰山の集落に至るというものです。
幻の滝はぜひとも見たいし,石仏・石碑を見ながら旧道経由で峯山の摩利支天を確認する,というのはたいへん魅力的なルートですので,冬枯れのこの時期を選んで出かけることにします。(幸い寒波の直前でした)

ふもとから車で登ってみると,大日堂はわかったもののその他は,滝も旧道目印もわからぬまま峰山地区入口()に着いてしまいました。やはり探索は自らの足に頼るべきということでしょうね。
結局,舗装路を歩いて下って一つずつ確認しながら,幻の滝(No5)まで往復する事となりました。
こうしてなんとか滝や石仏,旧道入口もわかったものの,もはや時間が遅すぎるのでこの日はここで断念。
後日あらためて旧道歩きに挑戦しようと思ったら,この冬いちばんの寒波がやってきました。
今ごろ山道は雪に閉ざされているでしょう・・・旧道歩きは春になってから,という事になりそうです。
・南回りで大野〜峰山集落を抜けて山頂へ→095 押山は天空に突き出た展望地 2014.5
・冬の押山古道を歩いて峰山〜山頂へ往復→142 押山古道を登って山頂へ 2018.02
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この地図は,国土地理院長の承認を得て,同院発行の電子地形図(タイル)を複製したものである。(承認番号 平27情復、第109号)
この地図を第三者がさらに複製する場合には,国土地理院の長の承認を得ることが必要です。
峰山集落への舗装路分岐()に車を置いて探索しつつふもとへと歩き始めます。
ウネウネとしたけっこうな急坂を下ると,No1に給水施設,さらにNo2で民家とも判別しかねる一軒家が坂の上にありますが,ここからのルートは峰山からの通学路(古道)とは別と思われます。

その先で,旧道の目印となる石神と馬頭観音を道路脇の小高い丘の上に見つけました。(No3印)舗装路の通る前は峠道だったのでしょう。
これでは車から見えるわけがない。
道路脇から旧道が峰山に向かって延びていました。(No4)

幻の滝はさらに下り,押山集落の最上部空畑地区の民家の前で谷が落ち込んだ場所にありました。(No5)
水は 少ないけれどなかなかいい姿で,雨の後ならかなり迫力ある滝が見られそう。
滝を見下ろす旧道には,地元で行者さまと呼ぶ石仏が祭られています。

目的を達して駐車地まで登ると疲労感+充実感,そのあと峰山のNo6摩利支天を確認して参拝し,No8で旧道の南入口も確認してきました。
情報を頂いた峰山のNo7太田さんに感謝。
押山町の幻の滝はここ⇒MAPION
dainitidou1 左:押山集落なかほどの大日堂。
ホームページに詳しい解説が載っています。
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右は周囲の石碑群。
この他にもまだたくさんあります。
01bunkiro.jpg 車を止めた地点。02bear.jpg
ここが峰山集落への入口です。

よく見るツキノワグマの注意看板が立っています(右)が,峰山集落での目撃情報はないそうです。
03kyusui.jpg 左:No1浄水施設。
03minka.jpg


右:No2山上の一軒家。
なんで集落からこんな離れた場所に?
石神峠 馬頭観音・石神左:No3 右のこんもりした森がかつての石神峠と思われる。


右:その頂上部にあった馬頭観音と石神の碑。
歩きでなければ発見できる場所ではない。
古道 No4 押山古道の登り口。

上記の石神峠付近の道路南斜面に山道への取り付きがあります。
鉄塔ぼずん 馬頭観音さらに下ると,送電鉄塔の鉄骨脚を通して押山集落最後の民家が見えてきます。
民家の前が幻の滝への降り口。
(旧道が通っている)

右:鉄塔近くのカーブには馬頭観音があります。
滝遠景 左:旧道から幻の滝を見下ろす。幻の滝


右:No5 幻の滝。
(拡大可)
旧道石仏 左:行者?旧道を進むとすぐ,「行者さま」と伝わる石仏が見えてきます。(画像左端)

右:風化もあって高下駄も確認できず,合掌した姿からは一般的な役行者像とは異なりますが,地元でそう呼ぶなら「行者さま」です。
摩利支天  左:No6 峰山集落の摩利支天。
祖先の碑

右:ここには「峰山祖先之碑」と掘られた大きな石碑が立っています。かつての祭祀の中心?
太田家 No7 峰山を守る最後の民家,太田家。

冬季の峯山集落は2軒3人のみ。
本家はすでに山を下り,この太田家分家12代目がこの一帯を管理・整備しておられます。


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