■ 095 押山は天空に突き出た展望地だった/豊田市稲武地区 ■

旧稲武町(現豊田市)の岐阜県境に近い峰山集落は,すでに過疎の域をこえ,,現在は2軒しか人の気配がないようです。
その隣の大野地区はすでに住人がいないようで,すぐ近くにゴルフ場があるものの,このあたりは究極の山村と言えそう。
押山はその峰山集落の最奥で,中世に城址(砦)があったと言われ,「民家の庭を通って登る」という少々申し訳ない登山ルートでしたが,短い登山時間のわりに山頂西からのすばらしい展望が印象深い山でした。
ここに登ったのはもう6年前ですが,最近(2013?)になって作業道が作られ,登山ルートがかなり変わった,との情報をネットで見て気になっていました。
また2009年に峰山〜大野へ南回りの山道間を探索して見つけた,山上の役行者石像を再確認したいという希望もあります。
暑くなって草の密生しだす前に,廃道を使って時計廻りに大野集落〜役行者石像〜峰山集落〜押山というルートで周回してみました。
・幻の滝を見て峰山への旧道を探す→115 2016.01 押山の古道と幻の滝
・冬の押山古道を歩いて峰山へ往復→142 2018.02 押山古道を登って山頂へ
95map
この地図は,国土地理院長の承認を得て,同院発行の数値地図50000(地図画像),数値地図25000(地図画像)及び電子地形図25000を複製したものである。(承認番号 平26情複、第48号)
この地図を第三者がさらに複製する場合には,国土地理院の長の承認を得ることが必要です。
R153からゴルフ場を通り過ぎて峰山集落への道へ左折,すぐにまた林道大野平線に分岐(No1)して広いところに駐車()して出発します。
最初は新しい作業路を歩いてみましたが,×地点で道は途切れ,旧道も見当たりません。
もう一度No2まで戻って,旧道を確認し,南へと荒れた道を歩きます。(踏み跡はしっかりしていますが倒木多し)
祠なども残っており,順調に進んだつもりでしたが,No3付近で道を間違えたようで,No4で舗装路に出てしまいました。
そのまま舗装路を歩いて大野集落に到着。(No5)
わずかな人家は衛星放送のアンテナがついているものの,人の気配はありません。(5年前はまだ住人が居たと聞きましたが)馬頭観音
ここから,入口の石碑を目印に峰山への山腹の道へ進みました。
No6で見覚えのある馬頭観音を見つけ,ここから斜面を直登して巨石を目指します。
50mも登るといくつかの巨石が見えてきますが,ひときわ大きな岩上にあるはずの役行者石像がありません。
近づいてみると,台座ごと落下したようで,巨石の根元に安置されておりました。
もしかすると,この冬の大雪のせいかもしれません。
長年見晴らしよい場所に座っていた役行者像にはちょっと不満な場所かもしれませんが,担ぎ上げる元気はない。
さてこれできょうの目的は半ば以上達成し,南斜面を引き返して峰山集落を目指します。
No7で舗装路に出ると,あとは押山山頂を目指すのみ。
集落最奥の民家(No8:城主の家系と思われます)の前には,車で走れる作業道が出来ていました。
炭焼小屋を過ぎたところに,登り口の案内標識が立っているので,ここから登山道に入って尾根まではほんの1分,そこにはあと96mの案内がありました。(No9:ここからすでに山頂は見えている)
もともと短いルートがますます短縮され,もはや登山とも呼べませんが,山頂一帯は植林がほとんど伐採され,天空に突き出る大展望地になっていました。
武田城址にも匹敵するすごい雲海が見られるそうなので,ぜひとも雨上がりに訪れてみたい山(城址)です。
麓に摩利支天堂があるとのホームページを見たのですが,民家は留守で不明のまま下りて来ました。
押山の場所はこちら⇒mapion

大野平線 廃道 左:林道大野平線。
(この先が広くなっている:地点)

右:大野集落への山道入口(No2:廃道)
大野 祠
左:No5 大野集落。

右:山道の途中にあった祠。 (旧道であると確信)
しかし,このあと間違えた。
行者 旧
左:巨石の根元に役行者。
石像




右上:5年前は巨石上にあった。
舗装路 No7で舗装路に出る。太田家



右:No8
最奥の民家
(元城主?)
作業道 西峰山線
新しい作業道(林業用)西峰山線。

この先で山腹を縦横に走る道が入り乱れて造成され,正直どこからでも押山に登ることが出来ます。
(かつては迷い道だった)
炭焼小屋 炭焼小屋はまだ暖かかった。

96m ここから山に入り,尾根まで登ると,山頂はあと96mだそうです。
(右案内板)
ただし,急登ですが。
押山山頂 押山山頂。(三等三角点"押山":773.61m)

御嶽石碑群はそのままですが,周囲はほとんど木が残っていません。
この先へ進むと・・・

展望 左:空中宮殿のごとく空に突き出た展望地。風車

北に大船山の風車群。背後は恵那山,さらに左に御嶽山らしき姿がかすかに見えました。(肉眼のみ可)
押川大滝 帰路,久しぶりに押川大滝に寄る。

滝に下りられるし,滝見橋で正面から眺めることも出来るので二度うれしい。

←mp4動画 (注:音が大きい)

2014.05.15 UP ■戻る■
inserted by FC2 system