新城市と設楽町の境にある竜頭山は、「カシャ猫」や「寒がりの龍」伝説の残る修験道の山です。 今の竜頭山山頂(752.3m)ではなく,岩峰である大竜頭と小竜頭が古来の竜頭山であり、この一帯は「三河の大峯」と呼ばれて設楽町田峯竹島の玉宝院を中心とする信仰の地でした。 登山道も、新城市側の「鳴沢の滝」基点の今の登山道ではなく、設楽町田峯側からの参道(修験道?)が一般的だったようです。 2010年12月にこの旧参道ルートで登ろうとしたものの、時間切れで撤退しました。⇒ No39 大竜頭(竜頭山)/竹島ルート いつか再挑戦と思いつつ8年半、以前同行させた老犬はもう山登りは無理、飼い主もかなり厳しい状態でしたが、同行者を誘って二人でなんとかこのルートを大竜頭まで登り、周回して通常の登山口へ下りてくることができました。 地形図を見ても等高線はかなりの急登を示していますが、下図No6の参道途中の役行者像から先、渡河した後は岩壁が次々と現れるとんでもない急斜面の連続となります。 岩壁を右へ左へと巻き、最後に大竜頭直下の岩をなんとかよじ登ると目の前に見覚えのある役行者像、大竜頭岩塊の東端に出ました。(この日の大竜頭からの東方展望が右画像です:拡大可←山名入り) 大竜頭山頂の役行者像とあわせて、三体の役行者石像と出会うのが目的のひとつでしたが、達成感より無事に着いてホッとした気分。(実は、他にも石像がないかと期待して登ったのですが、周囲に気を配る余裕がありませんでした・・・どこかに鬼の像があるハズ) 現在の山頂へ行くために、疲れた足で大竜頭から一旦下って登り返すのがこれほどにつらいとは思いませんでした。 ・古来の竜頭山については、holdenさんのサイト「愛知の行者さま」に"竜頭山登拝道"として詳しい資料が載っています。 ・この探訪から4年ほど後,大竜頭に新たな行者さまが見つかりました!→ No192 大竜頭(竜頭山) |
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■この地図は,国土地理院長の承認を得て,同院発行の電子地形図(タイル)を複製したものである。(承認番号 令元情復、第120号) ■この地図を第三者がさらに複製する場合には,国土地理院の長の承認を得ることが必要です。 |
通常ルートの出発地P(小滝の道路余地)に駐車。 No1鳴沢の滝から当貝津川に沿ってNo2民宿・喜久屋〜No3玉宝院まで約3kmは国道歩きです。 玉宝院の東でNo4竹島橋を渡って上流へと引き返すのですが、この川沿いルートは脇を用水が流れ、旧参道の面影残る道です。 (一部崩れてますが!) No5砂防ダムを巻いてその沢をさかのぼり,渓流沿いに500mほど進むと、正面に巨石が現れます。 そこに錫丈を持った役行者石像。(No6) この先まもなく道は消え、岩場で川を渡り対岸へ。 ここからは巨石・岩壁混じりの急斜面です。 岩壁は、右へ巻くか左へ巻くか(或いは直登か)して越えていくしかありませんが、ともかく要注意の斜面です。 尾根道に切り株が連続しているのが旧参道の唯一の目印ですが、手足を使って進むうち、われわれもNo7付近で危うく滑落の危機に会いました。 大竜頭で昼食の予定でしたが疲れ果て、岩場を前にして大休止、体力を回復してからなんとか再出発。 最後は岩壁を左から巻いて大竜頭に出ましたが、もはや足にきてヨレヨレ状態。 大竜頭からはつらい登り返しでNo8竜頭山山頂へ。 小竜頭まで行く元気なく、No9分岐から下ります。 でもNo10で下る尾根を間違えてしまった。(注意力不足) とりあえず無事に帰れたから良しとします。 ☆大竜頭の場所はここ⇒ ・今回、正規ルートをUPしてないと気づいた。 |